新築マンション、共用部分も「無償補修」できる 保証期間を再度確認

2016年12月16日
 新築住宅については入居後、主要構造部や雨漏りを防止する部分は10年の保証が「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によって義務付けられている。また、それ以外の部分については一定の期間内であれば、建物の不具合を無償で直してもらえる「アフターサービス保証」がついているのが一般的だ。
 
 保証内容は、不動産売買契約書に添付されている「アフターサービス規準書」で確認できる。例えばタイルの浮きや剥がれ、外壁のひび割れ、バルコニーや屋上の排水不良などは2~5年程度であることが多い。
 
■「共用部分」は見落としがち
 この無償補修について、室内のドアや床の音鳴りなどについて所有者が個別に補修希望を申し出るケースは多いが、マンションの場合、多くのケースで無償補修サービスが活用できないのが、外壁や廊下・階段などの「共用部分」だ。
 
 共用部分は責任の範囲があいまいであり、誰かが指摘してくれるだろうとでもいった風潮になりがちだ。また屋上や地下ピットなど、所有者が普段立ち入らない共用部分に不具合があり、誰も気付いていないということも多い。共用部分の不具合は小さなものでも数が集まれば数百万円単位、大規模なマンションでは数千万円の補修費になることもしばしばだが、あくまで期間内なら無償補修であり、期間が過ぎれば有償となる。
 
 一般的なマンションの長期修繕計画には、こうした「初期不良」の修繕費は見込まれていないため、管理組合の財政を圧迫する。将来に向けて修繕積立金の値上げを計画している管理組合は多いが、支出を減らす工夫をしている管理組合はまだまだ少ない。
 
■管理組合の支出削減に
 アフターサービス保証が受けられる間に建物を調べれば、売り主に補修費用を負担させることができ、管理組合の支出を減らせる可能性がある。建物の不具合を早期にしっかり補修しておけば、管理組合の支出削減につながる。
 
 小さな劣化は補修も軽微で済むが、時間を経るごとに劣化の深度・範囲が広がり、それだけ補修費もかさむ。早期に小さな劣化の芽を摘んでおくことも、支出を減らす工夫といえよう。
 
 アフターサービス保証を有効活用するためにはまず、管理組合が共用部分の不具合を把握すべく、保証期間内に共用部分を一通り点検することが必要だ。これは区分所有者みんなが手分けしてチェックしてもいいだろう。
 
 外部の専門家にチェックしてもらう場合は、一定のコストはかかるものの、第三者の専門家による報告書を売り主側に提示できる分、補修の交渉もしやすくなる。アフターサービス保証に基づき、売り主が直すべきものは積極的に補修請求したいところだ。
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161215-00010001-nikkeisty-bus_all