空き家対策の動き加速 県・4市町、ゼロ化で商店街再生へ

2017年6月23日

少子高齢化に伴う空き家問題が深刻化するなか、桶川市は22日、埼玉司法書士会(山崎秀美会長)と空き家対策に関する協定を結んだ。無料相談会などを開き、空き家の防止や利活用を促進する。県内では、商店街の空き店舗や空き家を解消するための動きが加速している。県は4市町の商店街で「空き店舗ゼロプロジェクト」を展開中。地域を活性化する専門家の派遣や、空き店舗と創業希望者のマッチングなどを行い、商店街の再生に取り組んでいる。(黄金崎元、宮野佳幸)

                  ◇

 ◆桶川市は司法書士会と

 「相談の中で法律的な課題が出て来るので、司法書士会の協力があるのは心強い」。桶川市と埼玉司法書士会の空き家対策に関する協定の締結式が22日、同市役所仮設庁舎(同市上日出谷)で開かれ、小野克典市長は大きな期待感を示した。

 総務省が行った平成25年の住宅・土地統計調査によると、同市の空き家戸数は3290戸で、空き家率は10・3%。全国平均の13・5%に比べれば低いが、同市は先手を打った。埼玉土地家屋調査士会など4団体と空き家対策に関する協定書を締結し、空き家の売買や賃貸活用で提携。埼玉司法書士会は、土地の相続登記の手続きなどを担当する。

 さらに同市は、市と5団体からなる「桶川市空き家等対策ネットワーク」を7月に立ち上げる予定。空き家に関する情報共有などを通じ、相談に迅速に対応するほか、空き家の所有者に向けた無料相談会の開催なども予定している。

 一方、県は越谷市と蕨市、ふじみ野市、寄居町の4市町の商店街で30年3月まで、「空き店舗ゼロプロジェクト」を展開する。経営者の高齢化や後継者不足の問題などを受け、県内の商店街は12軒中1軒が空き店舗で、地域の商業機能の低下が懸念されるためだ。

 今回のプロジェクトでは、全国の商店街の経営支援やアドバイスを行う「商業タウンマネジメント」(神戸市)の地域プロデューサーを4市町に派遣する。今月から各地域に約5回派遣し、商店街の関係者だけでなく、地元の不動産会社や商工関係者、デザイナーなども参加するワークショップを開催する。

 地域の強みや弱みを分析し、空き店舗への誘致業種の検討などを行い、9月までにビジョンを策定。10月以降はこれを基に空き店舗の所有者と新規入居者とのマッチングや入居に向けた具体的な交渉、開業支援を進めるという。

 ◆ワークショップ参加を

 県の商業・サービス産業支援課は「4市町の取り組みをモデルとし、ほかの市町村にも広げたい」と話す。ワークショップは公開としており、ほかの市町村の関係者にも参加を呼びかけ、取り組みを各地に広げたい考えだ。

 同調査によると、県の空き家戸数は35万5千戸で空き家率は10・9%だった。県は、空き家の賃貸・売却希望者の情報を利用希望者に紹介する「空き家バンク」も運営し、問題解消に努めている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170623-00000009-san-l11