40代の人が住宅ローンの金利を低く抑える方法。住宅購入、30代とはここが違う!

2015年12月4日

 20代で結婚・出産、30代で住宅購入、40代で子供が独立し、50代で老後の資金準備、そして60歳で定年――。こんなライフプランが主流だったのも一昔前の話。晩婚化、定年後の再雇用制度の普及などによって今や40代での住宅購入も珍しくない。
 
 しかし40代の住宅購入は気を付けるべきポイントが20代、30代とは異なっている。具体的に見てみよう。
 
■40代だからこそ気を付けたい「住宅購入」ポイント
 40代での住宅購入では留意すべき点が主に3つある。
 
①健康状態に注意
 
 金融機関で住宅ローンを借りるには、原則として団体信用生命保険(以下:団信)への加入が条件となる。団信とはローン専従の生命保険で、ローンの名義人に万が一のことがあった場合、ローン残債分の生命保険が支払われる。
 40代になるとそれなりに病歴のある人も多いだろう。しかし、一般的に糖尿病や高血圧症などは団信の審査が通らないとされている。例え完治済でも病歴があるというだけで審査が通らないこともある。
 フラット35の場合、団信への加入義務はないが、団信未加入での借り入れはリスクが高い。加入条件が緩和された団信も存在する。多少金利は高くなるが、健康リスク回避のため加入を検討して欲しい。
 
②教育費の増加を見据える
 
 子どもがいる場合、教育費の増加に注意したい。40代というと子供は小学校高学年くらいだろうが、教育費は中学生から急に上昇する。学費の負担もさることながら、部活費用、学習塾の費用、携帯電話代などの支出もある。
  住宅ローンの返済と教育費の増加というダブルの支出増が襲ってくることになるので、現在の家計状況で「毎月このくらいなら返済できる」と見込んでいていると、数年後の返済が厳しくなることも予測される。教育費が数年で増加する家庭の場合は、毎月返済額に余裕を持たせておくようにしたい。預貯金がある場合も、教育費を考慮して頭金を支出するといいだろう。
 
③老後資金を忘れずに
 
 ついつい後回しにしてしまうのが老後資金。しかし先延ばしは禁物だ。教育費を優先するあまり老後資金が枯渇し、将来的に子どもの援助に頼ってしまうというケースも考えられる。子供からの援助を受けるのは悪い事ではないが、経済状況によっては親への援助により子供自身の住宅取得や孫の進学を阻む恐れもある。 
 住宅ローンを返済しながら老後資金も積み立てるというのが理想ではあるが、教育費も増加する状態ではそれも難しいかもしれない。その場合は最低限、退職金をあてにすることを避けたい。年金が潤沢だった時代には退職金で住宅ローンを完済するのも有効な手段だったが、年金の財源が減少している今退職金を住宅ローンに回すことはリスキーだ。退職金をあてにしなくても済む返済計画が不可欠である。
 
■40代住宅購入の落とし穴
 仮に「借りられる額を借りて家を購入」してしまうとどうなるのだろうか?
 まず、教育費が不足する。子どもが高校生までは公立で何とかまかなうことはできても、大学進学時は苦しいだろう。大学進学を希望する場合、国立を目指すか奨学金を利用するなどの手立てがあるが、どちらも楽な手段ではない。
 
 更に老後資金の枯渇も考えられる。子供に頼ろうにも子供自身が奨学金の返済に追われているかもしれない。最後の手段として住宅の売却が考えられる。しかし、希望価格で住宅が売れるとは限らない。
 現在全国で空き家が増えている。立地や状態によるので一概には言えないが、空き家が増えているという面から見れば将来的に中古住宅の価格は下落すると考えられる。特に、生活苦でメンテナンスが手薄になっている住宅は価格が低くなる確率が高い。
 
■40代だからこそ安くなる!住宅ローンの金利を低くする方法
 
 40代と20-30代との違いはなんといっても若さにある。「家を買う」ことは「住宅ローンを組む」ことであるとも言える。住宅ローンはどうしても長期返済になるため、時間があることのメリットは大きい。歳を重ねることで若さ(=時間)という資産を食いつぶしていると言ってもいい。
 しかし、お金で時間を買うことができるのも住宅ローンの特徴である。20-30代で積み上げてきた預貯金があれば、40代でも20-30代と同じ土俵、もしくはより有利な条件で住宅ローンを組める可能性もある。年齢を理由に住宅購入を諦めないで欲しい。
 
 まず、頭金を増やすことでより金利が低くなる可能性がある。それは、自己資金が多いほど信用度が高まるからである。銀行はサイト上に住宅ローン金利の水準を掲載しているが、その多くは『自己資金1割以上の場合』という注意書きが付いている。自己資金「2割以上」「2割未満」の場合に分けて金利を掲載しているメガバンクもある。
 
 さらに頭金を多く拠出して借入額を減らせば、返済期間を短縮でき、返済期間の短縮により金利を低くすることができる。例えば最長35年金利が固定される住宅ローン「フラット35」の場合、ローンの返済期間が20年を超えるか否かで金利が変わってくる。返済期間が長いほど、銀行の金利上昇リスクは高くなる。返済期間が20年以下の場合、20年超ローンを組む場合と比べて金利は0.25%程度低くなるケースが多い。
 
 固定金利は安心感はある一方、変動金利と比べるとやや金利が高くなる。こうしたことも考えると固定金利において金利が低くなるという意義は大きいだろう。
 
■今後の支出が予測しやすいのも40代の利点
 
 これらの裁量を総合的に判断すると(住宅ローン審査の詳細は公表されていないので推測にはなるが)「自己資金が多ければ審査が通りやすく金利もより低い」と考えられる。
 
 40代での住宅購入は20-30代に比較してリスクが高いかもしれない。しかし、リスクを考慮して「返済可能な額」の住宅を選択すれば比較的新しい状態の住宅で老後を過ごすことができる。また、中古住宅の価格は20年前後で急に下落するといわれているので、メンテナンスに気を配れば高値での売却も可能だろう。
 
 40代というと家族構成やライフスタイルが定まっているので、今後の支出も予測しやすい。リスクを知り、メリットを最大限活用してよりよい住宅を購入して欲しい。
 
横山 晴美(よこやま はるみ)ライフプラン応援事務所代表
2011年にFP資格(AFP)取得。2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げ、企業に所属しない独立FPとして活動。住宅・子育て・老後といった普通の人がぶつかるお金の問題を解決すべく相談業務・マネーセミナー等を行っている。住宅ローンアドバイザー。
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151203-00000